報酬シミュレーション

6ヶ月(もしくは1年)に1回の給与改定。

そのときの作業が、報酬シミュレーションです。

現在の報酬に昇給・降給を実施し、新しい報酬を算出します。

その作業シート(スプレッドシート)に関する解説です。

 

◆ 前提となる人事制度の情報

 

【Part1】現在の報酬 (基本情報含む)

実際に作成した作業シートの項目(列)を箇条書きして、イメージをつかめるようにします。

  • 従業員番号
  • 氏名
  • 等級
  • 職種
  • 年収
  • 基本給

 

設計次第で、「等級」に応じて報酬レンジや昇給テーブルが変わります。

同じく、「職種」別の報酬レンジや昇給テーブルを設計している場合も。

そのための情報として、「等級」と「職種」を記載します。

「年収」・「基本給」には、見込み残業代を含めた合計額で計算します。

 

【Part2】報酬改定

  • 人事評価
  • 評価昇給の金額
  • 評価昇給後の年収
  • 昇格のフラグ
  • 翌期の等級
  • 等級に基づく報酬レンジ_下限
  • 等級に基づく報酬レンジ_上限
  • 翌期の報酬レンジに基づく年収
  • 報酬レンジの上限をこえるケースの確認
  • 昇格昇給の金額
  • 昇格に伴う特別昇給
  • 昇給合計額

 

「人事評価」に応じた「評価昇給の金額」を計算。

「評価昇給の金額」を報酬改定の前の年収に合算し、「評価昇給後の年収」を算出。

次に、昇格者について「昇格のフラグ」を立て、「翌期の等級」を設定。

「翌期の等級」を使って「等級に基づく報酬レンジ_下限」と「等級に基づく報酬レンジ_上限」を参照、その報酬レンジに「評価昇給」済みの年収をスライド。

スライドさせると「翌期の報酬レンジに基づく年収」が計算され、昇格者は報酬レンジの下限まで昇給することで「昇格昇給の金額」が自動的に算出。

一方、「評価昇給」によって「報酬レンジの上限をこえるケースの確認」も行い、その場合は自動的に報酬レンジの上限まで年収が調整される(下がる)ように計算式を組み込みます。

 

「昇格に伴う特別昇給」は、昇格者に限り、昇格後の年収に追加で実施する昇給のこと。
(設計次第で設置しないケースもあります)

この「昇格に伴う特別昇給」は制度(ルール)で一律決めているわけではないので、スプレッドシートに直接入力(手入力)します。

 

最後に「昇給合計額」を算出しておきます。

 

※なお、降格については非常にレアケースなのでシミュレーションの計算式には組み込まず、個別計算で対応しています。降格が多い場合は計算式をつくることも可能です。

 

【Part3】シン報酬

  • シン年収
  • シン基本給
  • 想定年収
  • 年収増減額
  • 年収増減率
  • 報酬レンジ上限の到達率

 

Part2 の報酬改定を通じて「シン年収」と「シン基本給」が決定します(計算されます)。

その後、「想定年収」の列を設け、「シン年収」が本人に見合った年収として妥当か否かをチェックする列を設けます。

メイン評価者に「シン年収」を確認いただき、もし明らかにギャップがある場合は「想定年収」額を算出し、議題に挙げるプロセスです。

これも使われるケースは少ないですが、採用時の報酬ミスマッチ(想定以上に人材価値が高かったケース=採用時の報酬水準が低すぎたケース)や人材市場の変化を見逃さないための仕掛けを意味します。

 

「年収増減額」と「年収増減率」を出し、個人別の報酬改定の状況を見える化。

 

「報酬レンジ上限の到達率」を算出して終了です。

「報酬レンジ上限の到達率」とは、具体的に報酬レンジが400-600万の場合、

  • 年収400万 → 0%
  • 年収500万 → 5%
  • 年収600万 → 100%

になります。

このパーセントを見れば、報酬レンジの上限に近づいているケースを把握できます。

報酬改定の内容を伝える面談の場で「次回の報酬改定で、このまま昇格していない場合、昇給が止まる」と伝えれば、次回の報酬改定時のサプライズを防ぐことに。

「報酬レンジ上限の到達率」がないと、6ヶ月後に「6ヶ月前に知っておきたかった。そのためのコミュニケーションをしておきたかった」とメイン評価者が人事へフィードバックすることもあります。

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