今年の6月頃に書店で見つけて、読んだ本です。
ぼんやりと考えていたことをわかりやすく整理してくださっており、腹落ちしました。
年齢の近い方の当事者としての声は、本当にグッときます。
20代~30代前半
著書では、「自己成長のフェーズ」と定義されています。
仕事を消費していく過程で、成長し、できることを増やしていきます。
収入も増えていくフェーズです。
自分もそうでしたが、根本には「成長しなければ生き残れない」という成長神話があります。
このフェーズを「PL」とのメタファーで捉えています。
「自分を満たす」と書かれていましたが、要するに「自己成長」とは自分のことを中心に考えているわけです。
このフェーズを否定するつもりも今になって後悔することもまったくなく、自分にとって必要かつ重要な時期であったと理解しています。
30代前半で会社員を辞めて、独立した身としては、30代の中盤は本当の意味で「成長しなければ生き残れない」と感じていました。
そういう教育も受けてきましたし。
30代後半~40代以降
「他者貢献と資産形成のフェーズ」です。
20代~30代前半の「PL」から、30代後半~40代以降は「BS」に変わります。
この変化は、延長線として自然にやってくるものではなく、意図的なパラダイムシフトが必要だと説かれています。
このアドバイスが、自分にとってとても効きました。
「成長」は、スポットライトを自分に当てる行為。
そうではなく、スポットライトを他者に当てて、貢献すること。
結果として、相手から信じてもらい、頼ってもらえる関係性を構築する。
この信頼関係を「資産」と捉えて、BS的に資産形成していくというロジックです。
「自分を満たす」から、「周囲を満たす」ことへのシフトチェンジ。
読後感
独立して、一人の会社で働いていると、こういったプロからのアドバイスを普段の仕事の中で得る機会はありません。
しかし、こうした本が気づかせてくれると改めて思いました。
40代前半で、この考え方に触れて気づけたことは運が良かった。
普段ぼんやりと考えていたことが線になり、面に拡がっていく読書体験でした。
常々、顧客(クライアント)との相性を気にしており、30代よりも圧倒的にその価値が高まっています。
逆に、気の合う方・仲間との仕事しかできなくなっている自分は退化しているのでは?甘えなのでは?と感じることもありました。
数少ない仕事上の先輩から、「50歳近くになって、今更面倒な人と働く気になれない」と聞いたことがずっと頭に残っていました。
そうだよな、と思う反面、それでいいのか、という問いも。
ただ、この本を読んで、やっぱりそうなんだ、と確信できました。
この人を応援したい、と心から思える人と仕事を一緒にできることはウェルビーイングには不可欠です。
他者に貢献することは、そう簡単に飽きません。
自分を犠牲にして他者に貢献することは、疲弊が先にやってきますが、信頼関係で結ばれた相手であれば、自分を犠牲にせず、最善を尽くすことができます。
自分が「自己成長フェーズ」から「他者貢献と資産形成のフェーズ」に入ったことは間違いありません。
ただ、自己成長がまったく必要ない・重要でない、とも思いません。
成長は結果です。
信頼関係のもとで行われた仕事を通じて、結果として成長することは今後も求められます。
成長への執着は捨てる。
これは、人と比較することを捨てることにも繋がる考え方であるとも感じました。
信頼できる方・仲間とお互いを尊重し合いながら働く。
これができれば仕事は自然と好きになっていくと思います。
単純に楽しいわけで。
もちろん、難しい課題を設定・解決しなければいけない困難はありますが、その困難を楽しめるようになるのが、40代以降なんだと思います。
そんなことを言ってられないくらいの責任とプレッシャーの中で働いている人もいるかもしれませんが、他者と比較する必要はありません。
ウェルビーイングが目的です。
こうした働き方を今後も継続していくために、1つの考え方が紹介されていました。
「変わらないために変わる」
信頼できる人と働くというコアを変えないためには、その他の些細なことはどんどん変えていかないといけない。
何を大事にするか、という戦略的な判断です。