人事制度から組織設計へとアジェンダが変わってきた

3年前、意図的に仕事の一部を変えました。

その結果、付随して変わってきたことがあります。

 

企業規模が100名未満から300-500名程度へ

スタートアップでゼロイチの人事制度設計を担う場合、企業規模は100名未満になります。

少ない場合は10名以下、多くても70名前後でした。

ゼロイチ、つまり社内に人事制度はなく、まっさらな状態に制度を設計して組み込んでいきます。

 

自分の場合、制度を設計・導入して終わり、ではなく、運用まで支援することが特徴です。

クライアントも規模的に人事制度運用にリソースを当てることは難しいので、自分がそのまま運用まで担うという流れです。

人事制度の運用サイクルが6ヶ月だとすると、初回運用、2回目、3回目で導入から約1年半。

制度設計に3-6ヶ月ほどかかっていれば、この時点で約2年。

事業が紆余曲折しながらも順調に進んでいれば、組織も大きくなっており、100名を超えて200名近くに到達していることも珍しくありません。

 

この頃には、クライアント企業の中に人事担当もしくはマネージャーが立ち上がっており、運用業務を引き継ぐことになります。

自分はお役御免になることもあれば、日々向き合っている経営人事の課題に関与させていただくこともあります。

結果として、長くお付き合いすることになります。

 

話は3年前ほど前に遡りますが、問い合わせがありました。

300名ほどの企業規模のクライアントから既存の人事制度を改定したいと。

迷いました。

規模が大きくなると移行の手間や複雑さが爆上がりするからです。

自分のリソースでできるかと。

 

結論、これもご縁だし、新しい挑戦になるのでお引き受けしました。

案の定、ゼロイチフェーズの制度設計よりも難易度が高いプロジェクトになりました。

久しぶりにこういった複雑性の高い(面倒な)仕事に携わっており、自分の勘所が鈍っていたことも相俟って、なかなか大変な仕事でした。

ただ、こういうときに社内に救世主が現れてくださり、何とか協力体制を構築して、乗り切りました。

今もお付き合いが続くクライアントです。

 

そして、このプロジェクト後、1年に1件ずつ300-500名規模の成長企業とお仕事を一緒にすることになります。

3年前、自分が少し大きな組織でプロジェクトを進めようとした際、腕が鈍っていることにショックを受けたことは事実で、これはよくない、と思いました。

たまたま、そんな課題感を感じているところに、理想的な依頼が降ってきたのです。

縁・運としか言いようがありません。

 

人事制度設計から組織設計へ

ご依頼の入り口は人事制度設計です。

300-500名規模になると運用を経て改善された人事制度があります。

その制度の賞味期限(耐用年数)が切れてしまう、もしくは切れかかっており、その制度を改定することがミッションとなります。

 

既存の制度や運用における問題を調べていると、中間管理職の評価運用スキルに話題が及びます。

どの会社でも、自身をもって「うちの中間管理職の評価は100点だ」なんて言っている会社はないですし、そういう意味では問題ではないのかもしれません。

ただし、その層が使いやすい制度設計にすることで問題解決に貢献できる部分があることも事実です。

 

さて、こんな感じでプロジェクトを進め、制度設計から導入・運用を経ていくと、課題のテーマが組織に移っていきます。

組織図を眺めていると

  • なんでこの部は離れているんだろう(連携・調整が大変じゃない)
  • この縦の兼務大丈夫だろうか
  • なんで、ここはグループがないんだろう
  • この部長、部下いないのか
  • 部長の下に課長1名の組織って、何やってるんだろう
  • 課長の下に部下が1名って、部に統合してもいいのでは?

といった素朴な問いが浮かんでくるわけで、その背景にはその組織における戦略と様々な事情があります。

一方で、組織設計の概念や考え方、ルールはないわけです。

感覚的に組織を描く、ある種のアート的なセンスが反映されるわけですが、やはりここはセンスなので結果としての良し悪しには差がつきます。

ルールを決めれば、正解の組織が設計できるわけでもないですし、何よりもビジネスや戦略に対する理解が大事です。

戦略は組織に従うので。

 

300名から500名規模になっていくと、経営者や経営層が会社全体を見ることが難しくなっていきます。

150名までは見えているのですが、その延長線で組織設計をしていると、200名ぐらいまで問題は出ませんが、300名を超えてきたあたりで壁にぶつかるようになります。

一度、組織と問題を構造化して、俯瞰して眺め、対処すべき優先課題を探していくことが必要で、とはいえ、事業は今も走っているわけで、現状のリソースで最適・最善の組織を設計しなければなりません。

論理だけでなく、ポストや報酬、評価といった感情も絡みに絡まっているので、丁寧に解きほぐして、問題の原因を探っていきます。

フレームワークは活用しながらも、最後は「事業×組織×人」の変数なので、完全オーダーメイドで考えなければいけない、とても難しいアジェンダとなります。

意図せず、付随的に変わってきた仕事です。

 

仕事を”少し”変えることの大切さ

3年前、少しチャレンジした結果、3年後には大きな変化が訪れています。

この変化の幅を3年前に予測することは無理でした。

たまたま、記憶に残っている小さなチャレンジがたまたまわかりやすい結果になっているだけで、これ以外のたくさんのチャレンジは無に帰しているんだと思います。

 

小さく始めることの意味・メリットはよく聞く・読む話ではありますが、振り返ってみると、小さく始めたときに「小さく始めよう」とも思えていない自分がいると気づきます。

後付けで何とでも言えますが、当時はそんなカッコイイ構えができているわけではなく、常に必死なんだと思います。

 

ただ、意図的に何を変えることをしないと枯れていくことも確かなわけで、でも大変だし、面倒だし、、、

だからこそ、やらないといけない。

そういうことなんだと、一人勝手に腑に落ちました。

 

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