「お金で人の行動を変える」のではなく、「お金で人の行動が変わらないようにする」のが制度設計

人事制度を設計しようとすると、最終的に「お金で人の行動を変える」ように考えてしまうところですが、私は「お金で人の行動が変わらないように」注意しています。

 

スタートアップにジョインするメンバーは、そもそも成長意欲が高かったり、報酬でも一山当ててやろうぐらい考えている人が多いと思います。

そのような方々の「行動が変わらないようにする」のが、制度設計であるということです。

つまり、制度設計が「先」というわけではなく、人材採用が「先」という話です。

 

人材採用がうまく機能していないケースだと、制度設計で人の行動を変えようと様々な工夫を施します。

インセンティブ制度がわかりやすい事例です。

成果とお金を紐づけて、推奨したい行動を引き出す。

外発的動機付けと呼ばれます。

成果の難易度が高いと、無くても何とかなるお金のために踏ん張りがききません。

何とでも自分を正当化して、妥協することはできるので。

 

一方で、個人の好奇心や情熱、山っ気から導かれる行動には、粘り強さがあります。

誰のためって、自分のためにできます。

社会貢献することも自分のためです。

 

こういった行動を邪魔しないように制度設計することが勘所です。

複雑な制度だと「?」と思わせてしまい、邪魔の原因になります。

なるべくシンプルに、「理解した。うん、それで問題なし」と思ってもらうことが大切だと考えています。

 

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