退職金について考える

自分は退職金のプロではない前提で、退職金に対する考えのメモです。

 

自分は、明確に「No」のポジションを取っています。

ましてや、スタートアップ・ベンチャーで退職金制度を導入するのは、時代錯誤に感じてしまいます。

 

なぜ、「No」か。

先のことなんてわかりません。

お金の価値がどうなっているのか、とか。

その不安を、他人任せにするスタンスが自分の性には合いません。

 

退職金は制度設計次第ですが、基本的には長期勤続を促す制度です。

過去のコンサルティング経験で、50歳や55歳で退職金カーブが急上昇する制度をたくさん見てきました。

要は50歳や55歳まで在籍すれば退職金が大幅に増え、49歳や54歳で退職すれば支給額が少ないという「あからさま」な制度たちです。

 

退職金規程を読んでいるだけで違和感を通り越し、気持ち悪さを感じました。

人生が縛られているようで。。。

 

あと、会社にとってリスクを背負うことになります。

リスクとリターンで考えると、退職金で獲得できるリターンとして「リテンション」がありますが、その「質」に疑問が残ります。

「退職金があるから・・・」という方をリテンションすることがどこまでリスクに見合ったリターンになるのか。

 

要は、時代は変わったということなんだと理解しています。

 

補足)リクルート社のように、戦略的に退職金を用意して、自社の人材流動性を高める仕掛けとして機能させるのはポジティブに受け取っています。リテンションとは逆張りの考えで、流石です。ただ、今後のマクロ環境を考えると、経営から制度変更の声があがるかもしれません。

 

昔から、このスタンスは変わらない

新卒で入社した際、新入社員研修で「年金・退職金」パートがありました。

そこで退職金について、先輩と議論したことを覚えています。

 

自分は明確に「No」のスタンスだったのですが、そうではない方もたくさんいるということを学びました。

あれから約16年。

自分の頭が固いせいか、ほぼスタンスは変わりません。

 

ただし、周りへの許容度は大きく高まったように感じます。

ヒトそれぞれ、色々な考えがあるよね、という感じで認めることができるようになりましたが、スタンスはまったく変わりません。

 

資産運用を「会社任せ(他人任せ)」にする必要はない

(金額次第ではあるかもしれませんが)退職後の資金計画を退職金と年金をベースに考えることは、仕事に集中できる環境をつくっているかもしれません。

 

しかし、やや「やりすぎ」かなと。

資産運用は、PL脳でなく、BS脳の育成にも役立ちます。

ローリスクで、自分で資産運用することで、お金の動きを体験できます。

 

ベースは年金制度で、あとは自身の資産運用で対応すればいいと考えています。

 

こういう話になると、定番の切り返しは

 

 ①お金を使ってしまう。。。

 ②税制優遇が・・・

 

です。

①は、だから勉強したり、自分の頭で考えた方がいいと思います。

これを結局やらないと、いざ退職金が支払われた際も使い方がわからなかったり、あやしい話にのっかってしまう可能性があります。

レベルの低いケースに、仕組みやマインドを揃えてはいけません。

 

②も、苦手な話です。

税制優遇って、要するに上(国・行政)で考えた方向に動機づけられているわけであり、ある意味操られている要素があると思います。

 

現実的なメリットはあるので、完全否定するつもりもありませんが、相手の意図を汲み取り、背景を認識した上で、活用すべきところは取り入れる、そうでないところは断固として拒否しないと、結局は相手の土俵で苦しい闘いになってしまいます。

 

自分の頭で考えないといけない。

そのために退職金は必要ないのでは、というポジションです。

 

Share this…