『DIAMOND ハーバードビジネスレビュー_2022年11月号』を読んでいます。
「これからの経営者の条件」というタイトルです。
この中で「ソーシャルスキル」に関する論文があり、学びがあったのでメモしました。
ソーシャルスキル
ハーバード・ビジネス・スクールのラファエラ・サドゥン教授の論文「最高経営幹部に最も必要とされるスキルは何か」という刺激的なタイトルがありました。
そのスキルが「ソーシャルスキル」という論です。
ソーシャルスキルの定義を引用すると
・高いレベルの自己認識
・人の話をよく聞き、上手にコミュニケーションを取る能力
・さまざまなタイプの人やグループと協働する力
・他者がどのように考えたり感じたりしているか推測する能力
の4つでした。
自分なりには「自分を正しく認識し、コミュニケーション・コラボレーションに長け、相手に気持ちに寄り添えること」と整理しました。
もちろん、これ以外にもリーダーシップを中心としたスキルが必要になると思います。
論文では、ソーシャルスキルの重要性が高まった背景として
- 企業の大規模化と複雑化
- テクノロジーにより自動化
- SNSの普及と発展
- D&I
が挙がっていました。
テクノロジーの進化によって、ヒト(特にリーダー)が価値発揮できる領域のスキルがソーシャルスキルなんだろう、と理解しました。
その前提にグローバル化やSNS、D&Iがあるんだろうと。
ソーシャルスキルを発揮するために必要な資質
この論文を読んで考えたことは、ソーシャルスキルの4つを発揮するために、どういう資質が必要なんだろうか、ということです。
「自己認識」って大事だよね、と思いながら、自己認識できる人って、どういう人なんだろうか、という思考プロセスを取りました。
4つのスキルについて、それぞれ資質があるというよりも、横断的に関わりそうなので、必要な資質とその理由を考えてみました。
・高いレベルの自己認識
素直な人。(素直であればフィードバックが集まりやすくなるので、フィードバックを継続的に受けられる環境をつくれる)
改善志向が強く、自ら振り返りができる人。
・人の話をよく聞き、上手にコミュニケーションを取る能力
相手の能力を尊重し、信頼できる人。
相手の話を引き出すことで、ブラッシュアップできると信じ、自分以外の誰かに頼ることがうまい人。
・さまざまなタイプの人やグループと協働する力
上記の「高いレベルの自己認識」と「人の話をよく聞き、上手にコミュニケーションを取る能力」の資質があれば、この協働する力も発揮できると思います。
・他者がどのように考えたり感じたりしているか推測する能力
以前ブログにも書きましたが「視点取得」ができる人、つまり「自分だったら、こう考える」ではなく、「相手は、こう考えるだろう」と考えることができる人。
(参考:人事に求められる思考スキルとは?)
まとめると、HRT と視点取得になるのかな。
成長企業の経営幹部は、確かにこのスキルが高い
自分の周りで考えてみると成長するスタートアップの最高経営幹部は、このソーシャルスキルは高いと思います。
確率として、なので、もちろん全然低い人もいます。
「傾聴」といった場合、本当に相手の意見に興味関心をもって聞ける人と、ただ相手の意見を聞く時間をやり過ごす人の違いです。
見ていてすぐに分かります。
伸びるスタートアップの幹部は、どうしてこれができるのでしょうか。
先天的に有しているものなのでしょうか。
会社を伸ばすために必要なことだと学んで、意識的に取り入れているのでしょうか。
自分は、2つの中間な気がしました。
会社を始めて、ゼロから身につけるのも現実的に難しそう。
一方、先天的な才能と呼ぶには大袈裟でもある。
学生時代や社会人の前半で、どんな出会いがあり、壁にぶつかり、成功体験を積んだか、でこの辺の強みが磨かれるのではないかと。