マネージャーに昇進することは、損だと思いますか?
「損」だと思う方の気持ちを代弁してみます。
ここでは「プレイヤー」から「マネージャー」になりたての「プレイングマネージャー」を想像してください。
『仕事量が増え、責任は重くなる。そして、肝心の給料は、、、(変わらない)』
プレイヤーとしての業務を残しながら、マネージャー業務がアドオンされる。
会議参加、計画策定、目標設定、承認関連、人事評価、人材採用、人材育成、メンタルケア、、、
仕事が増えて、労働時間も、、、
そして責任が重くなり、以前よりもプレッシャーを感じます。
個人目標ではなく、チーム目標を設定し、目標実現が求められたり、メンバーの指示・指導、育成まで会社の短期・長期の成長に影響を及ぼします。
メンバーとのコミュニケーションや体調管理、チームビルディングも大変です。
もし、休職者が出たら、、、
もし、退職者が出たら、、、
もし、チーム内で不和・コンフリクトが起きたら、、、
周囲からの期待は高まる一方、その期待を超えられるかどうかは未経験の立場ではわかりません。
不安の日々です。
そして、肝心の給料は、、、変わりません。
役職手当は、ありません。
マネージャーになっても給料は増えないため、時給換算したら降給です。
シンプルに「損」なのでは。
昇進は「職種転換」だと思う
自分はマネージャーになるというのは、職種転換に近いと考えています。
プレイヤーからマネージャーに「職種」が変わるということです。
例えば、セールスであればセールスプレイヤーからセールスマネージャーへ。
人事であれば、人事プレイヤーから人事マネージャーへ。
責任は重くなりますが、マネージャー未経験の場合、その責任を果たせるかどうかはわかりません。
ある意味、育成フェーズのマネージャーです。
なので、ここで給与を単純に上げることには、やや疑問が残ります。
マネージャーとしての経験を積み、責任を果たせるようになったタイミングで給与を上げるという考え方も間違っていないと思います。
問題は、仕事量が単純に増えてしまうこと。
プレイヤー時代の仕事量が10だとすると、マネージャーになったことで15になってしまうと、正直、損です。
やらない仕事を決めたり、思い切って他者に任せる仕事をつくって、何とか12ぐらいに収めるのが理想です。
10が12になるのは、経験も能力もキャッチアップできていないためです。
経験を積めば、この12は10に変わってきます。
やったことがないマネージャー業務を、いきなりこなせる人は少ないはずです。
やったことがないので当然です。
もしかすると仕事量が多いのではなく、マネージャーという新しい職種に転換し、捌ける量が減ったと考える方が適切かもしれません。
初めてマネージャーになる方は、マネージャーとしての活躍・貢献が認められてマネージャーになるわけではありません。
プレイヤーとして活躍・貢献し、マネージャーとしての適性がありそうという仮説のもと、マネージャーに昇進します。
その職種の専門性、例えば人事の専門性を評価されているものの、マネージャーとしての専門性や技術が評価されているわけではありません。
ここに「損」と感じる方とのギャップがありそうです。
長期的に見れば、損ではなくせる
マネージャーとしての専門性・技術を高めることができれば、それは1つのエンプロイアビリティとなります。
汎用的な専門領域であることは間違いありません。
もちろん、スタートアップか、大企業か、中小企業か、オーナー企業か、などによって、その市場価値は変わってきますが、マネージャーとしての専門性は人材価値を高める要因です。
マネージャーになることで短期的には価値が凹むかもしれませんが、それは大切な投資(育成)期間であり、その投資を回収するのは後になります。
しっかりと専門性を高め、マネジメント技術を磨き、回収の時期になっても仕事は増えるし、給与が上がらないのであれば、本物の損なので、そんなときこそ、転職は検討した方がいいかもしれません。
しかし、投資時期に仕事は増えても給与は上がらないと転職してしまうと、回収フェーズのマネージャーとしての期待値で見られるため、無理して背伸びしなければいけなくなってしまいます。
マネージャーは損というとき、今自分がいるポジションをしっかりと見極めることが大事だと思います。