メンバーが100名を超えてくると、組織化が進み、意思決定が専門化・複雑化してきます。
そして、一部の意思決定が遅れ、ボトルネックになります。
事業運営に支障をきたすので注意が必要です。
意思決定が遅い組織の口癖
意思決定が遅れる組織では、こういった言葉が発せられています。
こんな言葉を見聞きしたら、フィードバックしましょう。
- 別途、時間を取って・・・
- あとで、〇〇さんと相談してみます
- とりあえず、ここは~としておきます
- ここは、自分(CEO)がやらないといけないので、後で自分がやります
- どこかのタイミングで話しましょう
- これ、じゃあ、あとはお願いします(やっておいてください)
- やりました、確認をお願いします
すぐにやらない、その場でやらない、安易に先送りする、特定のポジションに仕事が偏る、期限が示されない、ゴールが示されない、お互いにゴール(責任の所在)を投げ合っている、といったところでしょうか。
こうしたケースでは、周囲の方も何となくこれ進まないだろうな、とわかっていますが、空気がそれを言わせません。
一方、こういう言葉が出ていても、意思決定が遅くない組織ももちろんあります。
そもそも、こういった曖昧な状況をつくらせません。
もし曖昧な状況ができてしまったとしても、「それ無理じゃね?」「大丈夫?」「で、どうします?」的なフリが入ります。
その違いはどこから生じるのでしょうか。
結局は、ヒトの質
元も子もない話かもしれませんが、経験・能力・センスの差です。
要するにヒトの質。
経験が豊富であれば、過去事例に基づき、どっちに行くべきかわかります。
瞬時に判断できるのです。
能力として論理的に考えられるか。
ここにも違いがあります。
相手の立場と経営の思いを両立させて、論理的にスピーディにものごとを考える。
これができる・できないの差は明確です。
あとはセンス。
この部分を簡単に否定してはいけません。
わかる人にはわかる、できる人にはできる。
だからこそ、そういう人を見極め、採用し、任せましょう。
「自分が創業者だから・・・」という言い分は通用しません。
「あなたが創業者なんだから・・・」という言い分は通用しますが。
各機能(部門)に、意思決定できる人を配置する
結局は、ヒトの質なのですが、もちろん量もあります。
100名規模を超えて、200名、300名と拡張するとき、営業や開発、人事といった各機能(部門)に責任者を配置することが必要です。
当然ですが、なかなかうまく進まないケースがあります。
CEOがCFOを兼任している、もしくはCROを兼任している、もしくはCHROを兼任している、などなど。
CEOに限らず、Cクラスの不足分を兼務で対応するケースです。
100名の組織では何とかやってこれてしまうと、そのまま採用課題としてフォーカスされないことがあります。
また、気心が知れた仲間と心地よく仕事ができるので、そこに新しい血を入れることに僅かな拒否反応も無意識的に出ていたり。
会社としての影響力を強くしていきたいのであれば、意思決定できるリーダーを必要以上に採用していきましょう。
「採用できない」と嘆く会社は、「成長できない」と嘆くことと同じです。
必要な人材を集めることが経営の主要な仕事です。
教育や仕組みで解決しようとしても、短期的にはうまくいきません。
当たり前過ぎるのですが、目をそらしたくなるテーマかもしれません。