最近、マネジメント経験豊富な人事責任者の方と話していて気づいたことがありました。
4等級人材への期待値についてです。
4等級の人材とは?
各社の等級(グレード)は様々なので、4等級について簡単に認識合わせを。
- 領域におけるシニアなスキルをもつ
- プロジェクトリーダーを任せられる
- 自らの専門領域外であっても論理的思考と経験、人的ネットワークで価値ある提言ができる
- 周囲から信頼されている
- 700万以上の年収、多くは800万前後
一人前を1ランク超えた人材のイメージです。
こうした方々をたくさん見ている中で、皆さん本当に優秀だと率直に感じています。
このレイヤーから一皮むけるために何が必要か、という問いを抱いている中で、冒頭の人事責任者の方との会話がありました。
経営層との折衝
経営層と折衝できること。
なるほどな、と。
これをやるには、自らの「専門性」だけでなく、「経営視点」と「中長期視点」が必要。
また、自らの領域だけでなく周辺領域への考慮(気配り)も必要。
このような思考スキルは、ポジションに立つことで発揮できる機会が生じます。
自らの責任範囲を狭めず、オーナーシップをもって進めなければなりません。
経営層のフィードバックは厳しいものですし、準備すべき情報・データも山のようにあります。
気持ちとして「逃げたい」となるかもしれませんが、ここが踏ん張りどころ。
オーナーシップをもつしかありません。
人事責任者の方の経験からも、優秀な方ほど経営層へのレポートを避けることがある、と。
レポートで失敗したら、レッテルを貼られてしまう。
こういった気持ちから、安きに流れるとのこと。
もしくは、大量の報告書で「頑張った」感を出してしまい、「結論がわからない」と逆効果になってしまうことも。
私自身の経験からも、クライアントの経営層に対するレポートでひよったことはあまりなかったと思う一方、自社の経営には、全くその通りだったな、と。
それを気にしなくなったとき、つまり「対等」とまではいえないまもでオーナーシップをもってコトに対処できるようになったとき、仕事が楽しくなったし、ある種の「思考・行動の自由」を感じるようにもなったと記憶しています。
これが、4等級から5等級への成長ステップだったのかもしれません。
簡潔に、的確に
経営層に対するレポート・提案は、「簡潔に、的確に」でなければなりません。
「時間がないから」ではなく、「頭の回転がはやい」からです。
相手のスピードに合わせて説明しないと、理解してもらえません。
なので、ニーズを徹底的に読み込み、相手の知りたいことを簡潔に、的確に、伝えます。
良い話も悪い話もフラットに。
良い話を通じて、自分の評価を上げる必要はありません。
話の内容次第で、評価は決まります。
複雑なテーマについても、分析結果をイチから伝える必要はありません。
事実ではなく、まとめ・意見を伝える。
それが、あなたの価値です。
聞かれたら分析の詳細を伝える、で構いません。
興味をもたれれば、会話にリズムもうまれます。
自然な流れをつくり、結論を導き出せば、良い結果につながります。