説明会のコンテンツとして、FAQを用意しておくことを強くおすすめします。
説明会の中では、もちろんQ&Aの時間は設けますが、なかなか質問が出てきません。
そもそも、人事制度の内容を理解することは難しく、説明を聞きながら即興で質問を考えることは難易度が高い行為です。
また、誰かが質問した内容を聞くことで「言われてみると、確かに」と共感することもたくさん潜んでいます。
あと、忘れてはいけないことは人の心理です。
「そんなこともわからないの」「それ聞くの」と思われたくない心理や、報酬制度について聞きたいけど「お金」だけに注目しているように見られたくない心理も強く働き、質問をせき止める要因になります。
例えば、「報酬レンジの上限を超えて昇給することはありませんか?」という質問。
私からすれば、当然であり、そのために報酬レンジをつくっているわけなので、疑問に思う余地はないと考えているのですが、意外と説明会後に質問を受けたり、後になって確認されたりします。
説明する側からすれば、当然のことと思うかもしれませんが、そのレベルからFAQを用意しておくことで、理解が深まるだけでなく、質問が出やすい雰囲気をつくることもできます。
FAQの事前準備が、人事制度説明会を活性化させてくれます。
Q&Aについても、「何かありますか?」では、質問は出にくいもの。
多くのスタートアップでは様々なコミュニケーション場面で実践していると思いますが、Slackなどのチャットツールを活用して、質問や感想を活性化させることは効果的な手法です。
説明会の際、チャットのスレッドを立てて、そこに質問や感想、思ったことを何でも書いてもらいます。
説明を聞いている中で、すぐに思ったことを忘れないようにメモできることも利点です。
最後にまとめてQ&Aの時間を取るのではなく、区切りによいところでスレッドを確認しながら、Q&Aを進めていくと、説明途中でも理解が深まります。
Q&Aの目的は、リアルタイムで不明点を解消したり、知りたいことの理解をより深めることです。
わざわざオーディエンスの注目を浴びて、マイクをもって質問することではありません。
人事制度に関する説明会では、より聞き手の気持ちに立ってコミュニケーションプランを設計することが大事になってきます。