新宿の紀伊国屋書店。
ほとんど行かない書店ですが、時間ができたのでゆっくりと散策しました。
普段、読まないような本も手に取ってみたり、ふらふら歩いていました。
1時間ほど過ぎたところで、たまたま目に写った本が、『つらい不調が続いたら慢性上咽頭炎を治しなさい』(著:堀田修)。
上咽頭炎とは、鼻の奥にある上咽頭が炎症することで、さまざまな体調不良を引き起こすのが上咽頭炎で、その炎症が慢性化すると、慢性上咽頭炎となります。
元々、喉の調子がずっと悪く、去年7月には扁桃腺の摘出手術までしました。
扁桃腺が腫れて、熱が出ることはなくなりましたが、体調不良は定期的に起こる有様で、まったくもって身体が弱い人間になりました。
体調不良がメンタルにまで影響を及ぼすし、去年生まれた子ども含めて3人の面倒を見る(実際に見ているのは妻ですが、、、)のは、自分の体力的にも限界に近く、、、(というか、限界を超えており、、、)
そんなとき、咽頭炎でも定期的に体調を崩していたので、「何だろう、この本」とページをめくったのがキッカケで、読み進めると衝撃でした。
自分と同じ「症状」と「悩み」が書かれているからです。
そして、耳鼻科に行っても専門のお医者さんが診察しないと「(慢性)上咽頭炎」とは診断されないということ。
「なぜ」と思うのですが、たしかに上咽頭炎です、と言われたことはないし、そんな話を聞いたこともありません。
半信半疑で読み進めると、最後のページで相当な刷数に増版されている事実を知り、これは正しい情報なんだ、と改めて衝撃を受けました。
書棚を見ると、同じ著者の本がいくつかあります。
そろそろ出発しないといけない時間になり、、上記の1冊目は立ち読みで要点を読了したので、同じ著者の別の本を購入しました。
似たような内容が書かれています。
帰りの電車の中でじっくり読み込み、「同じ症状だ」「やっぱり悩みまで同じだ」「昔から有名な病気だったのか」「この症状の原因も、上咽頭炎なの(ウソでしょ)」「治療、めちゃくちゃ痛そうじゃん」などと、一人うんうん頷きながら、ときにツッコミを入れて読み進めます。
そして、治療法として「上咽頭擦過療法(Epipharyngeal Abrasive Therapy)」が紹介されていました。
頭文字をとって「EAT(イート)」と呼びます。
または、別名「Bスポット治療」と呼ぶそうです。
「B」は、「鼻咽腔(ビインクウ)」の「B」で、その後色々と調べると「EAT」ではなく、「Bスポット治療」の方が一般化してそうです。
(病院でも、「今日はBスポット治療の希望ですね」と言われました)
ちなみに、以前、喉も不調を知り合いに話した際、「Bスポット治療」の話は聞いたことがあったのですが、当時はそこまでヒドイ状況ではなかったと自分を信じ込ませていたのと、やや怪しいネーミングで自分が引いてしまったのもあり、深く調べたり、治療を受けるための行動には至りませんでした。
当時の自分を殴ってやりたいぐらい、バカなことをしたと思います。
この慢性上咽頭炎を治療するEATは、塩化亜鉛溶液をしみこませた綿棒を鼻の中に入れて擦過(こする)ことです。
これを繰り返すことで、体調不良が治ってくるという話です。
ここでいう体調不良とは、
- 頭痛
- 肩こり
- 慢性疲労
- 声がれ
- めまい
- 喉の違和感
- 痰、後鼻漏
- 腹痛(過敏性腸症候群)
- うつ、気分障害
- 自律神経失調
何とも怪しい話なのですが、、、
そこで自分の経験を書いておきます。
上咽頭炎擦過療法をやってみた
上咽頭擦過療法ができる耳鼻科を見つけて(上記の本の中で紹介されています)、伺いました。
先生に鼻の中を見てもらうと、「おそらく上咽頭炎ですね」「痰もへばりついている」「(少しこすったところで)出血が認められます」と言われました。
そして、「相当ひどい方」と念押しされて、「治療していきましょう。痛いです。20‐30回はやった方がいい。週1回か2回ぐらいできると良い。だんだんと良くなっていくと思いますが、すべての症状がこれで治るというわけではないです。」と。
「今日からやっていきましょうか?」と、Noとは言えない雰囲気だし、自分も覚悟してきたので「お願いします」と返事しました。
「まずは軽くやってみて、痛かったらすぐにやめます。軽くやりますね」と。
単純化して言えば、インフルエンザやコロナの検査のとき、綿棒を鼻の奥に入れますが、あれをもっと奥まで入れてグリグリと擦る感じです。
痛くないわけはありません。
本当に激痛で、痛みで顔が歪み、声(と涙)が出ます。
「今日はこの辺でやめておきましょう。すごい出血ですね。間違いなく、上咽頭炎です」と、とどめを刺されます。
「Bスポット治療の経過を見るので、抗生剤(飲み薬)はやめておくのがいいかと思いますが、それで行きましょうか」
反応する気力がないほど、痛くて、、、
「痛みが続く場合があるので、その時は痛み止めを飲んでください。処方しておきます」と言われました。
最後に鼻からお薬を吸引して終了。
口から痰を出すと、真っ赤です。
血の中でも、濃い血で薄まっておらず、身体から直接出てきた血だとはっきりわかるし、口の中が血の味であふれています。
鉄っぽい。
回りくどくて申し訳ないですが、ここからが本論です。
お会計を済ませて、隣の薬局で痛み止めをもらって終了。
車で帰ります。
夜でした。
ウソみたいに視界がクリアになっています。
「ウソでしょ」と言いたくなるほど。
そして、何とも言えない体調不良も緩和されていることを感じます。
あの1分ほどの擦過治療で、劇的に身体・脳・心に変化が起きていることを感じました。
あくまでも個人の感想ですが、自分でも信じられません。
このブログを書いている時点で、まだ処置は2回です。
20-30回のゴールまで、0.5%もしくは1%の到達率。
ただ、ここ数年で受けた治療の中で確実に変化を感じる治療であり、めちゃくちゃ痛いけど治療を続けようと決めました。
当初は週1で限界だと思っていましたが、週2で通う覚悟です。
原因がわからない体調不良で、喉あたりに違和感を持っていたら、一度はこの本を読んでみるといいかもしれません。
インターネットでも色々と情報が出ていますが、本の方が安心します。
早く知っておきたかったと思います。
ただ、もしこの情報を知らなかったら、と思うと背筋がゾッとします。
それぐらい、自分にとってホットなテーマになっています。