提案が通る方を観察していると、選択肢を必ず3つ出しているな、と思います。
1つでもなく、2つでもなく、そして4つ以上でもありません。
3つです。
選択肢が1つの場合
「他は(考えなくていいの)?」と指摘が入ります。
抜け漏れがあることも多く、提案の質として高いとは言えません。
提案者の押し付け、決めつけだと、反発すら招く場面もあります。
そもそも1つだと、受け手も説得されているように感じてしまい、気持ちよく受け入れることができません。
選択肢が2つの場合
誘導尋問に感じます。
A or B の場合、Bを推奨しているというよりも、受け手にBと言わせようとしている空気を感じてしまいます。
あたかも「答え」があるような、、、
自分でもよく経験しますが、2つから3つに選択肢を増やすことがそこそこ難しい。
2つ出ていればいいか、と妥協してしまうと必ず3つ目に筋に良いアイデアが出てきて、仕事が徒労に終わってしまうことも。
無条件で、選択肢は3つ準備する、を自分の中でルール化してしまうのが楽です。
選択肢が3つの場合
議論がそこそこ盛り上がります。
PlanAを選ぶ人もいれば、PlanB、PlanCを選ぶ人も出てきます。
それぞれの価値観や志向性も見える中で、どう着地させるのか、ファシリテーションしていきます。
もちろん、提案者は推奨案を選びます。
個人的には、最終的にその案が通るかはどうでもいいと思っています。
自分の意見が通ろうか通るまいが、関係ありません。
モノゴトが前進することが大事であり、自分の意見が通ることが大事ではありません。
前に進めばいいのです。
おそらくB案だろうな、と思っていても、自分はC案だと思えば、その案を提案していきます。
安易に落としどころを見つけて提案すると、話がややこしくなっていくケースがあるので要注意です。
あと、選択肢を3つ出していると4つ目、5つ目のアイデアもディスカッションの過程で出てきやすくなります。
捨て案でも、ちょっとおバカな案でも、斜に構えた案でも何でも構いません。
わりにそういった案が合体して、さらに面白い方向に話が進んでいくことがあります。
ただし、はじめから4つや5つの選択肢を提示するのは避けたいところ。
検討事項が多くなってしまい、議論にスピードが出ません。
提案者にて「3つ」に絞る意識は大事です。
急いでいたり、自分の中で決めつけ、固定概念があると気づかず1つの選択肢で提案してしまっていることがあります。
自分で提案していて、ハッと気づくことがあります(恥ずかしい気持ちになります)。
そういう意味でも、選択肢は3つというルールを強制的に課すと(大変ですが)、提案の質は上がっていきます。
そして、PlanCにこそ、筋の良い提案が隠れていることは間違いないでしょう。