インバウンドから学ぶプライシング

姫路城の入場料を外国人観光客に限り、値上げするというニュースがありました。

サービスの提供者が価格を決めるわけであり、当然の流れではあります。

 

今週号の日経ビジネス(2245号)、「インバウンドで甦れ」。

似た内容が紹介されており、頭を刺激されました。

 

外国人観光客に対するプライシングとして、エンタメ要素を加えて価格を上げているくら寿司やラーメン行列店で行列せずに入店できるFastPassを提供するTableCheckが紹介されていました。

価値を高めて価格を上げる方法と時間という価値に価格を設定するという方法です。

FastPassは予約と異なり、キャンセルにも対応できます(キャンセルされても店側に問題はない)。

 

顧客を公平に扱わないことで、顧客を創造していることは、商売の参考になります。

価格が見合っているかどうかは、顧客の懐事情で決まってくることもわかります。

「高いか・安いか」ではなく、「高いと感じるか・安いと感じるか」もしくは「何も感じないか」の観点で整理すべきです。

感覚にバラツキがあれば、ターゲティングで対処すべき問題だし、バラツキがなければそもそもプライシングや市場選択にミスがあったという話。

商売センスが問われる領域だと感じました。

世間一般の目で価格を見てしまったり、決めつけてしまうと自分で自分の首を絞めることになるといったところでしょうか。

 

価格は、やはり強気でやるに限ります。

サービス品質を高めていくには、あらゆる意味で余白(利益)が必要です。

受け入れられないなら、下げる、もしくはやめる。

受け入れられれば、上げる、もしくはもっと上げる。

価格は、価値と需給の交差で決まります。

 

色々と考えると、自社・自分たちで価格が決められない業種はやはり厳しい。

その事業とは別に、独立した価格設定ができる事業をつくらないとやっていけないだろうし、それがなければビジネスとしての工夫も成長もできないと理解できました。

早めに検討しておかねばならない領域として、ブックマークしました。

 

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