独立したときに考えていたことは、「なぜ、自分に依頼してくれるのか?」ばかりだった

クライアントのプロダクトとターゲットについて考える機会がありました。

ふと、自分が独立したとき、「なぜ、自分に依頼してくれるのか?」ばかり考えていたと思い出しました。

 

なぜ、依頼してくれるのか?

自分が「食べていく」ためには、仕事を受注しなければなりません。

実績も看板もない中で、どうやって食べていくか。

まずは、問いを立てました。

 

  • なぜ、自分に依頼してくれるのだろうか?
  • なぜ、他の方(会社)ではないのか?

 

1-2年目は、これに答えられる解はなく、営業チャネルは「紹介」しかありませんでした。

自分の過去の狭いネットワークで、仕事を受けるしかなかったです。

ただ、3年目を超えてきたあたりで、わかってきたこともあります。

それは、人事制度をきちんと設計できる人が、そもそも少ない、ということ。

「きちんと」をなくせば、それなりにいるのかもしれませんが、不可逆性が高いように思われる人事制度は、失敗が許されないため、「きちんと」が大事になってきます。

大手のコンサルティング会社に頼むことは費用的にも、また自分たち(クライアント自身)のブランドにも不釣り合いだし、かといって別の専門業者さんにお願いするのも違うし。

こんなときに、どういう人であれば依頼されるのか、を考えました。

 

まずは、依頼されやすい価格

名が売れているわけでも、わかりやすい実績もあるわけではない自分が、いきなり高額なフィーで立ち向かうのは、筋の悪い作戦です。

一方、安すぎるとそれはそれで相手に不安が出てくるし、こちらも成り立たない。

独立コンサルタント系の本を読み、だいたいの相場を見つけ、さらに前職におけるフィーを参考にして、まずは依頼されやすい価格を設計しました。

安いとも高いとも、当時は思いませんでした。 

それから、経験を積むごとに価格を改定し、クライアントの受け取り方や動きをつぶさに把握し、アップデートを図ってきました。

価格は、常に考えています。

その価格に相応しい価値を提供できるか。

価値に相応しい価格だと、感じてもらえるようになっているか。

クライアントの財務状態によっても、受け取り方はだいぶ違うので、相対的な見方を忘れずにする一方、最後は絶対的な基準で判断するようにしています。

値引きという概念はありません。

 

信頼。そして面倒くさくならないように。

10年近く個人でやっていると、最後は信頼関係が大事であるということがわかってきます。

技能の高さと人間性に裏付けられた信頼です。

どちらか片方だけではダメです。

両面で信頼を得ることで、仕事が成立します。

 

また、相手にとって面倒な存在でないこと。

非効率な事務手続き、頑なな提案、自慢話など、意識的に注意しないと、ふと自我が自分勝手な主張をしてしまい、面倒くさい存在になってしまう場面もあります。

制度設計によって、組織全体の生産性を上げることが、自分のミッションです。

関わりの中で、生産性を邪魔するような立ち居振る舞いは一切なくさなければなりません。

 

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