人的資本開示。
盛り上がっているのかどうか定かではありませんが、雑誌や書籍、セミナーで見かける機会が増えてきました。
Jobでも関与する機会があり、単なるカラーバス効果かもしれませんが。
この人的資本開示について、妙に腹落ちできる体験があったのでメモ。
魂が入らない領域
人事領域として取り扱うも、どうも気持ちが入りません。
魂が入らないの方が適切かもです。
目的・意義が自分の中でどうも腹落ちしないというか。
世界的な潮流とか、「なんちゃらレポートが・・・」みたいな思考停止に近いロジックはどうでもいいとして、当事者意識というか人事領域として魂が入らない状態でした。
本を読んでも、率直に楽しいと思えず、「で、何?(So What?)」になってしまう。
そんなとき、ふと本屋さんの書棚を見ていて「なるほど」と感じました。(冒頭の写真)
人的資本開示は「人事」ではなく、「会計」の領域である
以前から自分で考えていたとおり、人的資本は人事面における報告書であり、PLやBSのようなもの。
わかっているものの、どうも斜に構えた自分の妄想ゆえ、独りよがりな仮説だったと感じていました。
でも、書棚でもこういう整理がされている。
そう、「会計」の領域なのです。
「やっぱり」という気持ちと、だから自分の魂が入らないんだな~と腹落ちしました。
人的資本は、人事ではありません。
会計との前提で見なければいけません。
なぜなら、究極的には投資家対応の一環なので。
会計であれば、フォーマットが必要
人的資本の開示には指標としてのガイドがあるものの、丁寧かつ公式なフォーマット(や標準化されたわかりやすくシンプルな計算式)がありません。
経営戦略に資するストーリーで作成します。
だから、理解が難しい。
結局、過去との比較、将来目標への到達度を見る、いわば「独りよがり」な取組みになっています。
この領域が発展するなら、他社比較という競争原理を持ち込まないと、単なるアート作品として終わるように思っています。
アートなので、個人の趣味嗜好で取り扱われるものです。
基本的なコンセプトは、「ゴール・戦略の実現に向けて人的指標を定めて振り返りする」というPDCAでしかありません。
この人的指標と業績指標の因果関係は離れているので出すのは難しいというのが、自分の仮説。
もしくは「そんなのわかってるよ」という感じにもなりそう。
こんな状況を避けるためには、人的資本に関する公式なフォーマットをつくり、義務化しないと一般化は難しいはず。
でも、これやると味気ない領域にもなってしまうだろうし。
まずます、自分が取り組むべき領域かどうかがわからなくなってくるような。
しかし、向き合える機会は恵まれているので、ここで述べてきた自分の仮説がまったく違っていたと思えるように、もっとリサーチしていこうと思います。
それでダメなら、ダメでしょう。