等級制度で「等級要件」をつくる際、どのような背景を描いているのか?

「等級の概念図」について、説明します。

 

等級は7-8段階を推奨しています。

8段階の場合、等級要件を概念で示すと、どうなるか。

こんなイメージかな、と図解してみました。

 

縦軸に「仕事の難易度」、横軸に「影響範囲」です。

 

1等級から2等級への昇格では、仕事の難易度が上がり、影響範囲が少し変わります。

 

2等級から3等級も同じイメージです。

 

4等級への昇格では、1等級から2等級、2等級から3等級へのレベルアップよりも、ハードルが上がります。

仕事の難易度がグッと上がり、技術的にはシニアへ。

専門職種であれば、まずは目指したいレベルが4等級です。

スタートアップで希少性の高い専門性であれば、年収1000万も可能だと考えます。

 

そして、5等級への昇格には大きなジャンプアップがあります。

この4等級と5等級には、キャズムがあり、全員が目指せるステージではなくなります。

何とか、4等級までは昇格してほしい期待(願い)がありますが、5等級にその期待はありません。

そして、マネジメントポジションを担える人材レベルも5等級以上です。

もちろん、等級と役職は完全連動しないため、4等級や3等級でも役職につくケースはありますが、純粋な意味でもマネージャーは、5等級以上を想定しています。

「純粋な意味」とは、プレイングマネージャーではないことを前提として、チームのゴール(目標)を定め、リソースの調達を含めたやりくりを行い、振り返りや報酬決定までの責任を担うことを意味しています。

この役割を遂行するには、5等級のレベルが必要かなと。

 

さらに6等級へ。

このレベルも5等級昇格と同じぐらいジャンプアップがありますね。

 

最後の7等級と8等級。

本人の能力やリーダーシップはもちろん、それ以外に環境要因が出てきます。

期待される貢献を示すために、それ相応の場が必要です。

単純化すると、社員数100名の組織の取締役なのか、1,000名の組織の取締役なのか。

意思決定の複雑さや影響度などが変わります。

それ相応の場があり、さらに能力やリーダーシップがあって、はじめて7-8等級としての人材価値を示すことができるのではないでしょうか。

そう考えると、100名とか300名の組織規模で7-8等級を安売りしてはいけないということかもしれません。

 

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