現在、クライアントは 6社です。
なるべく長くお付き合いし、事業・組織の成長に貢献できるよう、自分の役割と向き合っています。
前職よりお付き合いのあるA社が最も長く、12年。
- B社:6年9ヶ月
- C社:4年
- D社:2年
- E社:1年8ヶ月
- F社:9ヶ月
もちろん半年や1年程度で、自分の役割を終えて完了するプロジェクトもあります。
前職のコンサルティング会社に勤めていたとき、「リピート」重視の営業活動がポリシーだったので、それを引き継いでいます。
その上で、自分がクライアントと長く付き合う理由を改めて言語化してみました。
振り返り・改善に価値を感じる
自分に依頼される仕事は、人事制度を設計すること。
本質的には、その仕組みを通じて、事業・組織の成長を後押しすることですが、その話は割愛します。
だいたい制度設計に6ヶ月弱。最短この6ヶ月でプロジェクトは終了します。
その後、設計した制度の初回運用に6ヶ月。この初回運用を経て、制度の「振り返り・改善」フェーズに入ります。
つくった制度が合わなかったり、より良いものにするため、経営陣やマネージャー(評価者)と振り返り、改善していきます。
この振り返り・改善にこそ、価値を感じています。
似たような制度や運用であっても、課題に感じるところが違ったり、その課題に対するソリューションも微妙に違ってきます。
どういうケースではどういう課題・ソリューションがいいのか、課題やソリューションを考えるだけでなく、様々なクライアントのケースに基づき「人事制度の型」を考え、標準化する取り組みをしています。
その振り返り・改善を踏まえて、次のクライアントで新しいことを少しずつ試していきます。
本質的に変わらない制度・運用とケース(クライアントの事業や組織など)に応じて変えた方がよい制度・運用を切り分け、引き出しを増やしていきます。
人事制度をつくるという行為自体は同じですが、多様な形へ変わっていきます。
もちろんクライアントの事業やカルチャーだけでなく、経営陣やマネージャーの全く異なるキャラクターも大きく影響していることは言わずもがなですが。
クライアントと長く付き合うことが出来なければ、こうした経験から得られる知見・ノウハウが蓄積されません。
これは自分にとって貴重な価値になっていますし、クライアントにも様々な知見・ノウハウを循環できるという点で価値が高いと感じています。
組織や人の成長を間近で、客観的に観察できる
長く付き合う過程で、クライアントの事業・組織、そして人材が成長していきます。
急成長も成長鈍化も見てきました。
会社を清算する場も一緒にやったこともあります。
こうしたケースを数多く観察することで、スタートアップの組織や人材に関する基準が出来上がってきます。
外部環境に影響を受けることは重々承知の上で、大局的な観点から、針の穴ぐらい微細な観点まで「これは良い」「これは良くないかも」といった軸ができるイメージです。
当の本人が気付いていないこと、言語化できていないこともあると思います。
過去の経験に頼り過ぎると、思考停止や無意識のバイアスに陥り、時代遅れの自分勝手なアドバイザーになってしまうため、そうならないよう常に注意を払っていますが、こうした基準(経験)に基づくアドバイスも適宜活用しています。
経営を安定化させる
自分のことで恐縮ですが、独立して食べていくためには、経営を安定化させたいもの。
そのためにクライアントと長く付き合う「リピート」は、不可欠です。
特に人事からアプローチするコンサルティング、且つスタートアップが対象の場合、相手は創業者CEOがほとんど。
外部のコンサルタントとして、イチから信頼関係を築くことも簡単なことではありません。
その中で、きちんと自分の価値を感じて頂くこと。
そのために最善を尽くすこと。
必要なし、と判断されればリピートはありません。話はシンプルです。