人事カレンダー

人事制度を運用する担当者向けの記事です。評価期間に合わせた人事カレンダーに基づき、人事制度を運用します。

カレンダーはデイリーベースで作成します。全社公開してもOKです。

■ 6ヶ月毎にカレンダーをつくる

人事制度の運用は、基本的に同じことの繰り返しです。タスクとスケジュールは、標準化できます。

1-6月・7‐12月の6ヶ月間の評価期間の場合、4月に7‐12月、10月に1-6月の人事カレンダーを作成します。

スプレッドシートでOKです。縦軸に人事関連のタスクと実行者、横軸にデイリーベースのスケジュール。これだけです。

■ 人事関連のタスク一覧

縦軸に設定するタスクを、領域ごとに箇条書きしました。( ) は実行者です。

▼等級制度

【期初】
・等級判定シートの配布 (人事)
・昇格候補者の選出 (メイン評価者)
・等級判定シートの作成:昇格条件の言語化 (メイン評価者)
・昇格候補者決定会議 (経営・メイン評価者・人事)
・1on1で昇格条件の擦り合わせ (メイン評価者・被評価者)

【期末】
・等級判定シートの確認と取りまとめ (人事)
・等級会議 (メイン評価者・人事)
・等級判定フィードバック面談
 (メイン評価者・等級変更対象者)
・昇格レポート作成 (メイン評価者・人事)
・昇格レポート公開 (人事)

▼評価制度 ※目標設定含む

【期初】
・全社目標/チーム目標の共有 (経営)
・評価シートの配布 (人事)
・1on1で目標擦り合わせ (メイン評価者・被評価者)
・目標設定:評価シートに記入 (被評価者)

【期中(中間評価)】&【期末(期末評価)】
・評価開始アナウンス (人事)
・自己評価 (被評価者)
・メイン評価者/サブ評価 (メイン評価者・サブ評価者)
・評価擦り合わせ面談 (メイン評価者・サブ評価者)
・評価ヒアリング面談 (メイン評価者・被評価者)
・評価データ集計 (人事)
・評価会議 (経営・メイン評価者・人事)
・評価フィードバック面談

組織規模が大きくなると、評価会議は「グループ別評価会議(分科会)」と「全社評価会議」を分けて進めます。グループは、組織図上の単位であったり、職種ごとに分けたりします。

▼給与制度

【期末】
・昇給シミュレーション (人事)
・給与会議 (経営・メイン評価者・人事)
・処遇条件通知書作成・配布 (人事)
・処遇条件通知面談 (メイン評価者・被評価者)

目標設定と期末評価は、どっちが先?

会社によって違いが出るのは、目標設定と期末評価の順番です。

パターンAは、期末評価で振り返りを実施した後に、翌期6ヶ月間の目標設定をします。例えば、評価期間が1-6月だと、期が締まる6月の翌月7月にまず期末評価を実施して、その後に目標設定を進めます(一部スケジュールが重複する場合もあります)。

翌期の目標が7月まで分かっていないという状態ではなく、6月以前にも擦り合わせは各自で進めています。評価シート上に落とし込むのが7月という意味合いです。

パターンBは、期末評価を実施する前に、翌期6ヶ月間の目標設定をします。6月中に目標設定を完了してしまい、7月に期末評価(振り返り)を実施します。期末評価での振り返りを経て、目標を多少チューニングすることはあります。

期がスタートするタイミングでは、全員が目標を認識できている状態をつくりたいという狙いです。

これは自分としても絶対的な型は定義できていませんが、どちらかというと、個人的にはパターンAをまずはおすすめします。パターンBだと、期末の追い込み時に翌期の目標設定が入り、それがやや気持ち悪いという、まさに「印象」「感覚」があります。やり切る前に、次のことを考えるのが苦手という自分の特性もあるかもしれません。

この辺は、自社の考え方にそって運用できると良いと思います。

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