1on1を、どうやって進める?

1on1の進め方に、これといった正解はありません。状況に応じて変わります。

本記事では、初めてマネージャーになる方が1on1を実施する場合の進め方について考えてみます。

隔週1回、30分が目安

隔週1回でないといけない、というわけではなく、隔週でいいよ、というニュアンスです。週1回のペースの方がやりやすいとのことであれば、もちろん週1回で構いません。

初めてマネージャーになるケースでは、プレイングマネージャーであることが想定され、1on1の時間をとることが難しいです。でも、1on1はマネージャーにとって最重要の仕事です。時間に追われて”とりあえず”やるよりは、隔週でもいいので「質を高めたい」という思いがあります。

隔週1回には、前提条件があります。

等級制度の記事で書いた「自律的に動ける人材としての3等級」が採用基準になっていることです。つまり、3等級以上で組織が構成されていること。このレベルであれば、2週間の振り返りとプランニングができるようになります。

時間は30分。短いと感じるかもしれません。実際にやってみると時間が足りない、ということもあります。30分の理由は、短い時間で区切るとその時間で終えるようになる、という持論です。

初めは時間が足りずに延長になるかもしれません。ただし、なるべく延長はせず、別の時間を取るルールとしましょう。改めて時間を取るほどでもないかな、となることも多いです。

1on1スクリプト

「1on1をやってください」と言われると「1on1で何を話せばいいのだろう」となります。目的の認識が揃っていないためです。

本記事における1on1の目的は「気づきを得ること」とします。もちろん気づきを得て、行動、さらには成果に繋がることが最終目的です。ただ、1on1と成果の間には飛躍があるので「気づき」としました。

この気づきを得るために、1on1をどう進めるか、何を話すか?という視点で考えます。その際、1on1のスクリプトがあると便利です。絶対にスクリプトに基づいて進める、というルールではなく、まずこのスクリプトに基づいてやってみる、そして自分なりにカスタマイズできそうならカスタマイズしてOK、とします。

このスクリプトがあることで、マネージャーは安心して1on1を進めることができます。またスクリプトをメンバーにも公開することで「1on1でこういうことを話すんだ」と知れることで、自然と準備できるようになります。

参考となるスクリプトを載せます。以前、あるクライアントさんで「1on1のスクリプトをつくろう」となった際、10名ほどいたマネージャーに「1on1でどんなことを話していますか?」をヒアリングして、作成しました。

① 振り返り:目標で達成できたことやうまく進んだことは?
② 成功要因:達成できたことやうまく進んだことの要因は?
③ 課題整理:逆に、うまく進んでいないことや課題は?
④ 原因分析:その理由は?
⑤ 対策立案:どうすれば改善・解決できそう?
⑥ 行動計画:次の1on1(2週間後)までに、何をやろう?
⑦ 活動支援:自分やチームがサポートできることは?
⑧ 締め:他に何か話したいことは? 
※時間が余れば、相手の興味関心が高いテーマで雑談

自社で1on1を実施している場合、各マネージャーに「1on1で話していること」と「その理由」をヒアリングするなら、アンケートを取れば、自社流のスクリプトができると思います。

議事録をつくりながら進める

1on1を実施する際、議事録をその場で取り、文面をお互いに見ながら進めることをおすすめします。具体的には、マネージャーが話を聞きながら入力します。

目的は、後で見返すため、ではありません。後で見ることはほぼないです。マネージャーが、相手(メンバー)の話していることを聞き漏らさず理解できるようにするため、です。また副次的な効果として、メンバーに「あなたの話を聞いている」という姿勢を強く示すことができます。

1on1の際、他の仕事をしてしまうマネージャーがいます。これはNGです。メンバーには分かります、この人は適当にやっているな、と。1on1が逆効果になるので、絶対にやってはいけません。こうした内職をできない環境をつくるためにも、議事録作成は効果的です。

失敗談を話そう

マネージャーは1on1で傾聴・質問することが基本と言われます。ただ、失敗談を共有することはおすすめです。失敗しても次チャレンジして取り返せばいいこと、失敗は問題でないことも一緒に伝えます。失敗だけでなく、課題や不安を相談するのもアリです。

失敗談等を共有することの理由は、メンバーの失敗、さらには課題や不安、自信のないことに関するネガティブな報告や相談を促すことができるためです。この報告・相談を早めに聞けると、マネージャーも迅速に対策が取れます。

メンバー本人は、ネガティブな報告に前向きになれません。指摘される・怒られる・評価が下がる等、自分にとって不利な状態に繋がる懸念があるからです。当然の気持ちです。

ただ、マネージャーが自ら失敗談を話す姿勢を見ると、自分も話していいのかな、と思います。スキのない完璧なマネージャーには、ネガティブな情報が共有されません。どんな些細な失敗でも構いません。スキを見せることもマネージャーの立ち居振る舞いであり、1on1の実践には不可欠です。

メンバーが課題や不安に思っていることは、マネージャーからすると取るに足らないことであったりもします。「あ、それ全然大丈夫だよ」の一言で、モヤモヤが一気に晴れます。メンバー自身が課題や不安を話すことで「そんなに大したことじゃないかも」と自分で話しながら気づくこともあります。

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