これまでのスタートアップで仕事をしてきた中で、決算期の変更を3回経験しました。
過去2回は、7−6月期を1−12月期に変更したため、6ヶ月間の人事制度運用に特に変更はありませんでした。
今回は、イレギュラーに2ヶ月間の変更のため、シンプルな移行案を考え、実行予定です。
翌期の評価期間に期間に組み込む
例えば、1−12月期を2ヶ月ずらすと、3−2月となります。
この場合、1月と2月の2ヶ月の評価をどうするか?
前の期に組み込むか、後ろの期に組み込むか。
前もって社員の方に説明できていないため、後ろの期、つまり翌期に組み込むことが妥当と判断しました。
結果、1−2月と3−8月の合計8ヶ月を評価期間として運用することになります。
少し気持ち悪さはありますが、一時的な対応として飲み込むしかありません。
中間評価は、議論が必要でした。
8ヶ月の中間ということで4ヶ月経過時に中間評価を実施するか、それとも通常通り、3−5月の3ヶ月が終了した時点で中間評価を実施するか。
結論、後者の方法となりました。
これまでの事業計画や経営管理における動き・意思決定がすべて3ヶ月ベースで運用されていたため、イレギュラーだとしても運用しにくいという理由です。
制度よりも事業が優先であることは当然です。
なお、1−2月の終了時点では、評価やFBは実施せず、目標の検証はやっていこうという話に落ち着きました。
1月時点で8ヶ月分の目標を設定することは難しいため、1−2月と3−5月あたりまでの目標を見据えて設定し、3月と6月に目標をチューニングしていくイメージです。
目標設定は柔軟であるべきです。
決算期を3-5ヶ月ズラす場合、評価期間を区切ってしまう
上記のケースは2ヶ月でしたが、もし3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月と決算期をズラす場合、一度評価期間を締めてしまい、リセットする方法がシンプルで良いと思います。
昇給は期間按分することで対応。
例えば、5ヶ月の場合、6分の5で端数は切り上げ。
短い評価期間になるため、目標が小さくまとまる可能性もあります。
給与改定のオペレーションは、負担が重いですが、一時的な対応として事前準備をしながら乗り切っていくしかありません。
なるべく「やらなくてもいい仕事」は省略したいところですが、給与の部分については、あまり考え過ぎず、きちんとオペレーションを回していくことが大事です。
決算期に「意図」があるか?
決算期の変更、絶対にやらないといけない理由があれば、イヤイヤでも実行するかもしれませんが、そうでないと見ないふりをして、そのままズルズルと流れていくものです。
意思決定スピードの速いスタートアップは、こういう面倒な作業も潔く決断し、実行していきます。
変更の理由は、将来のグローバル対応、顧客企業の予算編成スケジュールに合わせる、世の中のカレンダーと合わせる、など様々です。
私の意見としては、シンプルにすること、意図を持つこと、意図を正当化しないこと、です。
シンプル、つまり1−12月期、7−12月期など、年に合わせること。
そして、なぜその期間なのか、について自社なりの説明を加えること。
最後に、こじつけにならないようにすること。
創業の気持ちを忘れないように、とかは個人的にはこじつけを感じます。
決算期は、その初めと終わりで社員の気持ちも動き方も変わるもの。
単なる決めの問題ではありません。
意図をもって設計することで、リターンを得ることができると思います。