スタートアップで制度設計する際、プロジェクトには経営者が入っていることがほとんどです。
様々な経営者を見てきて、これは「スゴイな」と思ったことをメモしました。
(1) すぐやる
打合せで決まったこと、すぐに実行した方が良さそうなことは、その場ですぐに対応します。
先送りしません。
一方で、自分がやるべきでないことはやらない。
メリハリが効いています。
(2) 人を惹きつける
リーダーシップがあるということ。
ビジョンだけでなく、人間性や思いやり、能力など総合力で人を魅了します。
一緒に働きたいと思わせてくれる方々です。
(3) 「助けたい」と思わせる
「人を惹きつける」に似た概念かもしれませんが、「助けたい」と無意識的・意識的に思わせる術を把握しています。
「あなたに頼りたい・任せたい」と素直に率直に伝えることができます。
これができない経営者は、組織拡張できません。
(4) 決断し続ける
意思決定も先送りしません。
ミニマムスタートの術も把握しているので、「まずはやってみる」ということに慣れています。
また、きちんと振り返りの基準とタイミングも決めています。
決断の連続に慣れきっています。
(5) “丁寧に”朝令暮改する
スピード重視の経営の中で、朝令暮改は必須。
当然の行為ではありますが、不合理な朝令暮改はしません。
納得できるように、丁寧に朝礼暮改を進めます。
朝令暮改を「是」として、雑にやっていくと組織はついてきません。
(6) 変化する
経営者って、グングン変化(≒成長)します。
1年前と今とでまったく違う景色を見ているように。
話をしているだけでわかります。
だから、自分も変化しないと、話についていけません。
(7) 仕組み化が得意
仕組み化、つまり成功・前進・進歩・進化・発展などを再現できる環境をつくること。
なんだかんだで、みんな得意です。
役割分担じゃない、というのはその通り。
しかし、スタートアップで「仕組み化」の名人を採用するのは容易ではありません。
その多くは経営者がやっているのです。
ここが不得意で、自分のやりたいことだけやっている企業は、なかなか伸びません。
(8) 厳しいこともフィードバックできる
ほめるだけでなく、厳しいこともきちんとフィードバックできます。
GoodとNGの境界線が明確であり、NGに対して妥協することはありません。
ときに感情的になってしまうこともありますが。
感情が常に優位になってしまうと、気分でフィードバックが行われるため、周囲が経営者の顔色ばっかり窺う変な組織体になっていきます。
自分も、経営者から厳しいフィードバックをもらい、変化できました。
「当時は辛かったけど、今となっては有難い」って話ではなく、当時から「なるほどな」と膝をうつ感覚がありました。
(9) 文章がうまい
言葉で相手を動かすことに長けています。
言葉遣いに一語一句こだわり、わかりやすく魅力的な文章を作成します。
ドキュメンテーションは、経営者の特殊スキルだと思っています。
アウトプットをおろそかにして、プレゼンで何となく良さそうな雰囲気で乗り切ると、後々、実行場面で苦労します。
だましだましやってはいけません。
魂を込めて、文章をつくることが大切です。
(10) リスクを負う
無謀なリスクは背負いませんが、適切なリスクを負っています。
ただし、その「適切」という水準が、一般的には「無謀」の一歩手前なのかも。
スタートアップに関して言えば、リスクのないところにリターンはありません。
リスクを取ったからリターンがあるのです。
もちろん、あらゆるリスクヘッジはしますが、同時進行的です。
自分も日々見習っています。