人事評価って、どういうフローで進める?

評価は、被評価者の納得感が最重要。評価フローの設計も、納得感に影響を及ぼします。

どれだけコストをかけるか、というトレードオフではありますが、納得感を高めることを優先したフローについて考えてみます。

(1) 自己評価

まず自己評価します。そもそも自己評価しない場合もありますが、それはおすすめしません。

主な理由は2つです。

自己評価は、評価基準の理解を促します。評価基準とは、一言でいえば「会社が期待すること(求めること)」です。それをどれくらい満たしているのか、振り返りすることで理解が進みます。

もう一つは、評価者が被評価者の自己認識を把握できること。自己評価と上長評価(評価者の評価)にGAPがあれば、そのGAPの原因を埋める必要があります。

自己評価と上長評価のGAPについて「サプライズ」という見方があります。評価の尺度(例えば5段階評価)で、自己評価と上長評価で2段階ズレた場合を、サプライズと定義します。

サプライズが起きた場合は、被評価者と評価者で原因を話し合います。また、評価会議にて人事・経営から原因と対策を確認します。特に、自己評価が高いサプライズは、納得感のない評価に陥ってしまう可能性が高いため、次回以降の評価で同じことが起きないように改善することが求められます。

あと、人事にとって自己評価の進捗確認やリマインドも大変です。Slackで一時的なチャンネルを作って、終わった人から抜けるスタイルを取ると、リマインドも簡単且つ効果的にできるようになるので、おすすめです。

(2) メイン評価・サブ評価

自己評価の次は、メイン評価・サブ評価です。

メイン・サブのどちらを先に進めても構いません。同時並行で進めます。

メイン評価・サブ評価は、自己評価を見ないで実施することをおすすめします。自己評価に引っ張られないようにするためです。

自分が制度設計する場合、導入時は spreadsheet で評価シートをつくります。その際、自己評価を入力した後に黒塗りできるボタンを用意します。自己評価を認識しない状態で、メイン評価・サブ評価を実施します(メイン評価者・サブ評価者が、自己評価を見ようとすれば見れてしまうのですが、性善説に基づいて運用します)。

評価が終わったら、自己評価の黒塗りを解除して、自己評価と見比べます。自己評価の理由も確認します。 サプライズが起きている場合は、その原因と対策を事前に考えます。

(3) メイン評価者とサブ評価者の擦り合わせ面談

メイン評価とサブ評価が終わったら、メイン評価とサブ評価者で面談します。お互いの評価を見ながら、意見を擦り合わせ、評価を決定します。

メイン評価者が把握できていないことがあれば、サブ評価の意見を踏まえてメイン評価を変更することも可です。

対象者(被評価者)が多いケースもあるので、1名当たりの擦り合わせは5-15分程度です。メイン評価・サブ評価でほとんどズレがない場合は、お互いの評価結果を確認する流れで構いません。

(4) 評価ヒアリング面談

被評価者とメイン評価者で評価ヒアリング面談を実施します。

この面談は、お互いの評価を説明する場です。メイン評価者から評価を決定事項としてフィードバックする場ではありません。

最終評価が決まっていない状態で被評価者の意見を聞くことが、納得感に繋がります。対立する意見であっても、聞く姿勢を示すこと、説明をつくり、相手の理解を引き出すことが、メイン評価者に求められます。

評価シート上のコメントだけでは、ニュアンス・テンション・背景などがわからないことがあります。実際に「これってどういう意味?」「あの話って、ここで書かれていること?」など、話してみるとお互いに通じることが出てきます。

会社によっては、評価ヒアリング面談の負担が大きく、任意にしたり、実施しないケースもあります。実施することは、納得感の観点で理想ですが、各社のやり方があります。

(5) 評価会議

メイン評価者が集まって、全社員の評価結果を確認・決定します。

経験上、評価会議でメイン評価者が提案した評価に異論が入ったり、評価が大幅に変わることはほとんどありません。全社員の評価を横ぐしで眺めた場合に、明らかに違和感のあるケースがないか、をチェックするイメージに近いです。

評価会議の具体的なアジェンダや進め方は、そこそこボリュームがあるので、別の記事で書こうと思います。

(6) 評価フィードバック面談

評価会議で最終決定した評価を、各自に公式に伝える面談が、評価フィードバック面談です。

評価フィードバック面談を、任意とするケースがあります。

上記の評価ヒアリング面談を実施しており、その面談でお互いの評価が擦り合っている、且つ評価会議でも変更が無いケースです。

評価ヒアリング面談を任意にしたり、実施しないケースは、評価フィードバック面談を必ず実施します。

評価者によってフィードバック面談を忘れてしまう、忙しくて先送りになってしまう(そのままうやむやになってしまう)こともあるので、人事は評価フィードバック面談の完了状況を追いかけることも有りです。

評価フィードバック面談の期間を定めて、期間終了後にアンケートフォームで「メイン評価者から評価をフィードバックされた」と聞いているケースもあります。

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